一般社団法人 内科系学会社会保険連合

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議事録
内保連グリーンブック

理事長挨拶

理事長 工藤 翔二

 一般社団法人内科系学会社会保険連合(内保連)は内科系の131学会が加盟する連合組織であり、学会活動を通じて得られた内科系諸領域における医学・医療の進歩を国民皆保険制度の下にある社会保険診療に取り入れ、医療の現場に還元することを目的としています。 

 厚生労働省と中央社会保険医療協議会(中医協)に対しては、最新の知見を踏まえた新しい技術の保険収載促進と有効性を失った技術の削除など、限られた医療費について医学的観点から見て妥当な配分が確保されるための提言を行っています。これは、医学・医療の成果を国民医療に還元する使命を持つ学会の責務でもあります。そのために二年に一度の診療報酬改定に向けて、内保連では「手術」、「処置」、「麻酔」を除く特掲診療料第2部~12部に関する、131学会の提言を個別に取り纏めることと併せて、これらを診療領域毎に取り纏め、より効率的に提言するために23の診療領域別委員会を設置して、通年の活動を行っています。また、必要な領域については、一般社団法人外科系学会社会保険委員会連合(外保連)や一般社団法人看護系学会等社会保険連合(看保連)との連携を強めています。

 内科系技術は、夥しい疾患と病態に関する知識をもとに、得られた患者情報の整理、分析、評価、判断を繰り返しながら、診断と治療を進める知的労働が中心であるため、その客観的な評価は難しく、現在の診療報酬制度の基となった「新点数表」(1958年)以来、ほとんど顧みられることのなかった内科系技術評価の確立そのものが内保連の課題となっています(「現行診療報酬体系における内科系技術評価に関する見解」、「薬物療法における医師の技術評価」)。さらに、内科系技術の多くは、特掲診療料には包含できない基本診療料(初・再診療、入院基本料)に含まれています。内保連は各診療領域別委員会によって選択された身体的、精神的、手技的、知識と判断、時間拘束からみた、内科的な総合負荷が最も大きい25疾患を「特定内科診療」として、DPC病院の評価システム(Ⅱ群病院実績要件3)に取り入れることができました。現在、「説明と同意の評価」、「診断と治療方針決定の難易度」、「内科系治療の総合負荷」に関して、加盟学会の協力を得て調査を進めています。

 わが国の医療費は国際的に見ても低く抑えられてきましたが、高齢化社会の進行と近年の高額医薬品・医療機器の導入によって、国民皆保険制度そのものが危険に晒されています。私達の基本的な立場は、「『モノ』から『技術』への転換」と「国民皆保険制度を守る」ことにあります。

 近年とくに高まっている国民の医療に対する期待に、内科系学会として応えるための内保連活動について、関係各位のご理解とご支援とを心から期待する次第です。

平成29年1月

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