内科系学会社会保険連合 第104回例会議事録

[平成20年10月28日(火曜)18時:東海大学校友会館]

                   
 挨 拶      齊藤代表
 ■講 演(18時30分〜19時30分)  
   演 題:今後の診療報酬改定の方向
   演 者:厚生労働省保険局医療課   佐藤敏信課長
 議題

 1.副代表・委員会委員長交代の件  

   (1) 副代表
       内科系      新:鈴木則宏 旧:井上聖啓
       リハビリ系    新:吉永勝訓 旧:里宇明元
   (2) 委員会委員長
       技術評価委員会          鈴木則宏
       リハビリテーション関連委員会  吉永勝訓
 2.新入会の件 
   @ 日本磁気共鳴医学会
   A 日本臨床腫瘍学会
   B 日本小児感染症学会
   C 日本小児循環器学会
   D 日本小児呼吸器疾患学会
   E 日本小児血液学会
   F 日本小児がん学会
 3.活動報告の件 
   (1) 『国民の信望に応える医師と医療』 ワークショップ (資料 1)
       日 時:平成20年9月20日(土)13:30〜16:30
       会 場:東海大学校友会館
   (2) 内保連・外保連生体検査合同委員会報告の件
       日 時:平成20年9月25日(水)17時
   (3) 第4回三保連合同シンポジウム(担当:看保連) (資料 2)
       日 時:平成20年9月27日(土)14:00〜17:00
       会 場:SAPIA TOWAR(東京駅 八重洲口)
       総合テーマ  「安心と希望の医療確保ビジョン」と現実
             〜勤務医から見た現実,看護師から見た現実〜
   (4) 三保連から自由民主党,民主党への公開質問状の件 (公開質問状はこちら)
 4.内科系技術の評価の件 (資料 3)
 5.平成22年度診療報酬改定提案書改定に向けて
   (1) 前年度の「提出と記載要領」 (HPに掲載)
   (2) 学会からの要望と診療報酬改定の道筋 (資料 4)
 6.事務局長の件
 7.その他
   各学会からの委員の任期の件

内科系学会社会保険連合 第104回例会議事録


【出席者:委員、91学会代表】

 齊藤代表が,前回の会議は改定および事業の総括であったが,今回の会議は 次回改定の準備を踏まえての会合であると述べた後,議事に入った.


1.副代表,委員会委員長交代の件
 副代表,技術評価委員会・リハビリテーション関連委員会の委員長が下記の通り交代されたことを報告し,承認された.
  交代(副会長・委員長)
  副代表:(内科系)     鈴木則宏
      (リハビリ系)   吉永勝訓
  技術評価委員会         鈴木則宏
  リハビリテーション関連委員会  吉永勝訓  

2.新入会の件
 運営会議で,今回入会の申請のあった日本磁気共鳴医学会・日本臨床腫瘍学会・日本小児感染症学会・日本小児循環器学会・日本小児呼吸器疾患学会 ・日本小児血液学会・日本小児がん学会を本例会に諮ることが決定され,全員の承認を得,加盟が承認された.
 意見として,日本小児血液学会・日本小児がん学会の活動実績と加盟希望理由が全く同一との指摘があったが,今後合併する可能性もあるので, 現状ではそれぞれの学会の加盟を認めることとした.

3.活動報告の件
(1)『国民の信望に応える医師と医療』のワークショップが下記の通り開催された.(資料1)
  日 時:平成20年9月20日(土)13:30〜16:30
  会 場:東海大学校友会館
 高橋委員長から,本ワークショップの内容は別冊を参照していただき,PRのために書籍として出版を予定しているので, 11月中旬頃までにご意見をいただきたいとお願いした.

(2)内保連・外保連生体検査合同委員会が下記の通り開催された.
  日 時:平成20年9月25日(水)17時

 土器屋外保連委員長,宮澤副代表から,合同委員会の説明があった.
 主な意見は下記の通りである.

 @ 前回の会議で提案書を提出する際,技術名(例:ペースメーカー)の点数を決めるルール(計算式)が外保連にはあるが,内保連にはなく, 技術料なども含めて検討していただきたい.との質問に対して,今後検査関連委員会で外保連と合同で検討することとした.

 A 前回の例として,「ヘッドアップティルト試験 (head-up tilt 試験)」が循環器学会と神経学会から要望されている. また,精神科の検査は保険に認められていない.

 B 22年度の改定に向けて外保連試案に対するすり合わせの作業スケジュールをどうするか.共通項目が多々あるが,内保連と外保連では バックグラウンドが違っている.無理のない範囲で共通項目をすり合わせ,重複している部分を強調する.

 C 検査関連委員会は,合同委員会は大変重要な会議なので,今後は内保連と外保連が常に連携できるような体制作りをして欲しい.

 D 外保連試案第4版について内科系の学会から寄せられた意見があれば外保連で取り上げていただく.

 E 検査関連委員会として,横断的に関連する学会と協力して平成22年度に間に合うかどうかわからないが, できるだけ試案を作成する方向で進める予定である.

 討議の後,斉藤代表から内保連としては,すり合わせできる項目もあるが,内保連と外保連では当然考え方の異なる部分もあり,無理に統一することを しないで内保連の生体検査として提出する旨の発言があった.また,各学会が要望する際,委員会のどこに所属するのかを確認し,点数などの調整に ついて活用することを申し合わせた.今後は委員会および学会間の連絡がとれるような仕組みを作ることとした.
 複数学会の類似要望のとりまとめ方については,例えば要望題名と学会名だけからなる第一次要望題名を3月10日頃の締切りで内保連事務局に まず提出して頂き,その内容を加盟学会事務局に送付して関連項目のすり合わせを促すことも一つの方法である.
 なお,土器屋委員から各学会が外保連試案を使用するには各学会の賛同が得られなければならないので使用することはできないと述べた.

(3)第4回三保連合同シンポジウム(担当:看保連) (資料 2)
 第4回三保連合同シンポジウムは9月27日に今回は看保連の担当で,サピアタワーで約120名の参加者を迎えて開催された.
  日時:平成20年9月27日(土)14:00〜17:00
  会場:SAPIA TOWAR(東京駅八重洲口)
  総合テーマ
   「安心と希望の医療確保ビジョン」と現実
   〜勤務医から見た現実,看護師から見た現実〜

(4)三保連から自由民主党,民主党への公開質問状の件
 シンポジウムの最後に自由民主党,民主党への公開質問状を提出することが採択された.
 10月1日に内保連から両党への公開質問状を提出し,10月20日に両党から回答が寄せられた
 公開質問状と回答を三保連のHPに掲載し,会員へ周知している.
   公開質問状自由民主党回答民主党回答

4.内科系技術の評価の件 (資料 3)
  斉藤代表が内科系技術の評価を診療報酬に評価されているかについて提案した.
  主な意見は下記の通りである.

 @ 茅野委員が以前に科研費で総合負荷の概念をもとにし内科系技術の評価を行ったことに対してお礼を述べた.
 問題点として,第一点は、健康保険組合連合会(健保連)から患者視点がないデータだとされた。確かに outcome(患者満足度)が 調査されていない。診療報酬改定では現在 public comment(パブコメ・患者意見)を入れるのが常識である。患者意見としては、診断は短く、 また下手でもいいから長い間患者さんの話を聞いてくれる医師に多く払いたいという希望があると思う。しかし方法論的に患者対面時間を 病気診断と治療説明に明瞭には区別できない。
 第二点は、診察時間が長いから報酬は高くと要求すれば、当然支払い側からは、では"短い場合は安くていいですね"とされるが、内保連と しての合意は得られそうになかった。平成20年度診療報酬改定で診療所における"5分未満の問診は無料"でこの懸念は現実化した。結局、 平成18年度診療報酬改定で外来初診料は病院255点が270点に増えることという中途半端な形に終わり、当初の検査漬け、薬漬け医療の改善にはほど遠かった。

 A 神経学的診察技術の評価として「神経学的検査」300点が神経・筋検査D239-3の区分で算定できることとなった.これは神経学的身体所見についての 総合的な検査及び診断を,専ら神経系疾患の診療を担当した経験を10年以上有するものが,所定の神経学的検査チャートを用いて行った場合に 算定できることになった.この検査については,関連する学会や外保連ともすり合わせを行ってきた.

 B 遠藤中医協会長が内保連に対して,神経学的診察技術の評価が認められたので内々にドクターフィーの要望は提出しないのか,との打診があり, 一つの突破口として考えるべきではないだろうか.
 循環器では,疾病管理などについて原案を作成している.消化器では,肝性脳症の患者は神経と同一であり,インターフェロン治療については, 外来でできれば入院費の削減になる.呼吸器では,画像診断に対する技術評価を認めて欲しい.
 総合医としての知的活動に対する評価として,全身のチャートを診察して作成することは内科医の診療活動を評価できる,しかし,初診・再診料で支払っているのではないか.
 運営会議で討議の結果,平成22年度の活動として,内科医療の本質である診察記録を残すため,全身所見のチャートを作成することが申し合わせされた.原案を北村委員が作成することになった.

 C 入院患者で入院基本料にドクターフィーはどれだけ入れることができるだろうか.これは建物などが含まれておるため, ドクターフィー・ホスピタルフィーは存在していなのが現状である.

 D アルコール依存症に対する指導管理料については,精神神経学会および肝臓学会などと個別に連絡をとりあっていくことも一つの方法である.

 E 現在の診療報酬体系の入院基本料は,看護師等の人員が多いと報酬が上がるが,医師の人員は関係ないとされている.

 F 医師の自律性や裁量権などは初診料・再診料に含めるべきである.極端であるが,患者が承認するのであれば,時間で単純に決めることができるのではないか.

 G 後期高齢者医療や終末期医療では,医師のきめ細かな行動が点数化されている.

 討議の結果,内科系の技術は点数に反映されることはできるのか.入院基本料に含ませるにはどうすればよいか.内科医療の本質である診察記録を残すため, 「全身内科診察チャート」を作成することが申し合わせされた.

5.平成22年度診療報酬改定提案書改定に向けて
(1)前年度の「提出と記載要領」(HPに掲載)
 別紙資料に基づいて説明した.提出期限は前回と同じ予定である.

(2)学会からの要望と診療報酬改定の道筋 (資料 4)
 従来から、学会から要望した重要項目が何故採択されなかったのか明らかでなく、採否の決定過程が見えないとの指摘がある。学会からの診療報酬要望と 保険収載までのプロセスを整理した。
 学会から厚生労働省に新しい技術等の保険収載を要望するルートと決定過程への道筋には大別しての三つがあることを説明した。


6.事務局長の件
 現在,内保連は外部に向けて活動が活発化されている.事務局としての対応が重要になってきているため, 杉山氏を初代事務局長に推薦する提案をし,全員一致で了承された.

7.その他
 各学会からの委員の任期の件
学会からの委員は各学会からの届出であり,内保連から委嘱するものではないので,今後も各学会から推薦をいただくこととした.

以上の討議の後,齊藤代表の挨拶により閉会した.